ブルー・アイス(BLUE ICE)

 ブルー・アイス(Blue Ice)というブランドのピッケルは、東京にあった日研産業鰍ニいう会社で作られていたらしい。下に示した宣伝広告は山岳雑誌「岳人」1962(昭和37)年5月号に掲載されていたものである。このメーカのピッケルがいつ頃まで作られていたのかは不明。



モデル名不明 [鹿児島県屋久町、榊原浩平氏所蔵]
 これはシモン・スーパーD初期型を参考にして作られたモデルであると考えられる。カラビナ・ホールの位置はスーパーD初期型よりもさらにブレード寄りにオフセットされている。ヘッド長29.5p、全長81p、重量820g(遊動リング含む)、1960年頃に製造された物であろう。遊動リングは東京トップの真鍮製の古風な物が付いている。
 このピッケルは、Blue Ice以外に刻印がないのでモデル名が分からない。しかし上掲の広告の背景に写っているのがジャヌー(Jannu)モデルであり、モンテ・ローザ(Mont Rose)というモデルは次に示す物なのでこのピッケルは、残りのガイド(Guide)という名のモデルではないだろうか。











モンテ・ローザ(Mont Rose) [鹿児島県屋久町、榊原浩平氏所蔵)]
 これは上のモデルより後に設計されたモデルであろう。ヘッド長28.0p、全長81p、重量760g。シャフト上部の厚みをギリギリまで削ってあり、軽量なピッケル作りを目指していたことが良く分かる。
 モンテ・ローザ(主峰Dufourspitze4634m)はツェルマット南東のスイス・イタリア国境上にある山群の名前であり、正しくはMonte Rosa(イタリア語)である。このピッケルに打たれているMont Roseはフランス語であり、読みはモン・ロゼとなる(意味はどちらも「バラの山」)。やや疑問を感じさせるモデル名ではあるがここではメーカの広告通りモンテ・ローザというモデル名にしておく。